おすすめ映画作品17。
- 2021年03月23日
こんにちは、にしまつ歯科クリニックの西松です。
週末は「春の嵐」が西日本を激しく通り過ぎていきました。
極端な天候で、強く降る雨が物語っていました。
久々におすすめ映画作品の紹介です。
今回はスタンリー・キューブリック監督、1980年公開の「シャイニング」。
豪雪で外界との接触がまるっきりなくなる、厳冬期のオーバールックホテルの管理人を任された小説家志望の男の変貌していく様相が描かれています。
真面目で、繊細な心の機微を持つ、主人公ジャック・トランスを演じるジャック・ニコルソンは、雪に閉ざされた空間で、遭遇する出来事。
誰もいないバーで、様々な宿泊客と会話を交わしたり(端から観察すれば独り言をつぶやき続けているわけで)、一心不乱にタイプライターで文章を討ち続けていたものが同じ文言の繰り返しであったり・・・。
息子ダニーが三輪車に乗ってホテル内を走り回る際の廊下のカーペットの幾何学模様や双子の姉妹、など画面を通してシンメトリー(対称形)へのこだわりが随所に散りばめられています。
奥さんウエンディ役のシェリー・デュバルが恐怖に慄くなか、斧でドアをたたき壊したスペースから室内を覗き込むニコルソンの狂気じみた表情は、映画史に残る有名なシーンです。
主人公がホテルに巣食う悪霊に取り込まれていくのか、主人公自身が、このホテルにずっと昔から留まって、輪廻を繰り返しているのか、内容が難解です。
「2001年宇宙の旅」、「時計仕掛けのオレンジ」、「フルメタル・ジャケット」など、キューブリック監督作品は高い評価のものが多くありますが、「シャイニング」は見終わった後に、何かしら奥深さがこみ上げてきます。