おすすめ映画作品9。
- 2016年01月25日
こんにちは、にしまつ歯科クリニックの西松です。
とうとう寒波がやってきました、それもとても強いのが。
九州での10cm以上の積雪も驚きですけど、奄美大島で115年ぶり(!)に雪が降ったという、ニュースもありました。
今回は、久々におすすめ映画作品の紹介です(前回は「ディア・ハンター」でした)。
2006年公開、マーティン・スコセッシ監督の「ディパーデッド」です。
幼い頃からマフィアのボスに目をかけられ、教育にまで援助してもらった青年が
警察官になります。
その目的は警察での情報を把握し、マフィア内通者を明確にさせるための潜入でした。
また、警察からはオトリ捜査官として、新人警察官がマフィアの一角をアプローチすることになります。
オトリになる新人警官をレオナルド・デカプリオ、マフィアの息がかかる、エリート警察官をマット・デイモンが演じているのですが、双方が身内組織(いや敵対集団か)に実体を明かされないよう、巧妙な騙し合いを展開していきます。
長期間にわたる、異常な緊張を強いられる環境下で、デカプリオは、「自分がどう行動をとれば最善なのか」といった、警察官として根本的な部分ですら曖昧になる、病んだ精神状態になっていきます。
もっともそれは、デイモンにも同じことがいえ、「いつバレるのかが、恐怖」という綱渡り的なものを感じさせます。
そして、主役の2人以上に存在感を示すのが、マフィアのボスを演じるジャック・ニコルソン、言いようのない凄みがありありで・・・。
この映画のオリジナルは香港ノワール(「男たちの挽歌」など、バイオレンスとヒューマニズムが入り交ざった独特なカラーの香港作品のことです)の「インファナル・アフェア」で、原作をさらにアメリカン・テイストに脚色を加えて作製していますが、本家を差し置いて、アカデミー作品賞を獲得してしまっています。
スコセッシ監督の長年にわたるねぎらいを込めた、敬意そのものが受賞理由ともいわれていて、アカデミー賞の不思議さをある意味、物語っていますね。