古土井先生の講演会がありました。
- 2016年04月11日
こんにちは、にしまつ歯科クリニックの西松です。
桜の満開があり、公園でお花見にはもってこい、の1週間でした。
週末に強い雨が降って、かなりの桜が散ってしまい、美しいものの「はかなさ」を感じました。
もう1週間経つと、完全に花びらはなくなってしまうでしょうね・・・。
先日、東灘区・芦屋市の歯科医師会合同の学術講演会がありましたので、ご報告させていただきます。
今回は神戸大口腔外科講座の古土井春吾准教授に「歯科診療における抗菌薬処方のキーポイント」と題して、お話しをしていただきました。
古土井先生は、臨床・研究両面において、感染症に関する活動を積極的にされており、まさに「その道のエキスパート」にふさわしい方です。
また、ボクの医局時代の同期であり、9人が入局した「平成4年組」のなかでも、一番の活躍ぶりをみせておられています。
講演はふんだんにスライドを駆使され、とても豊富な情報を提供していただきました。
抗菌薬は、一般的には「化膿止め」の呼び名がポピュラーではありますが、歯科だけでなく、内科や外科など医科領域においても、いろいろな病気に対して、処方頻度が多いことが特徴的です。
そのため、ひとりの患者様においても、さまざまなシーンで、服用されているため、使われ始めて15年ほど経ってくると、「効かなくなってくる(=耐性化)」ことがみられます。
また、新しい抗菌薬そのものが、10年ほど前を最後に発売されておらず、作り手となる、製薬会社も、薬が商品化されるための、長期にわたる膨大な研究と莫大な開発費用などの面から、今後も容易に新薬は出てこない、との見解を示しているとのことです。
となると、今、市場に出回っている、現存の抗菌薬を「服用させすぎないように処方する」という対策のほうが大事になります。
これは診療に携わる、すべての科の先生に共通することですから、患者様のことでもあるため、まさに「他人事ではない」わけです。
日常の診療に関わる内容でもあって、会場からの質問も活発にあり、古土井先生も「東灘や芦屋の先生がたは、ホンマ熱心ですね・・・」とポツリ。
スライド途中に挟まれる、若手時代の先生やボクの写真に、あらためて時の流れを感じつつ、1時間半のお話しが、あっという間に終わりました。
講演後の懇親会も盛況で、芦屋市の先生とも、たくさんお話しをさせてもらいました。
古土井先生、ありがとうございました!