要介護の方のインプラントの管理
- 2016年02月22日
こんにちは、にしまつ歯科クリニックの西松です。
少し暖かくなったと思っていたら、激しい雨が降ったり、また、寒さが襲ったり、気温の乱高下がありますよね。
2月ももう少しで終わり、春が待ち遠しいです。
かつて、インプラントの埋入手術を受け、上部構造(クラウン・ブリッジ・義歯など補綴物)が装着された患者様・・・。
にしクリでもおられますし、他の歯医者さんでも見受けられる光景のはずです。
お年を召されても、健康で、メインテナンスを定期的に受けられる、という環境にあれば問題はないと思います。
でも、手足が不自由になり、家族やヘルパーの介護を受けなければならない状況になったら・・・。
要介護の方に対して、インプラントの管理ができないケースが多く出てきている、といったことが最近のインプラント関連の学会で、議論されるようになってきました。
講演などを聴くと、「往診などでメインテナンスを行う歯科医師または歯科衛生士の負担になるような複雑な構造は避け、家族や介護者の方々に、事前に理解を得ていただくことも大事」、と講師先生は言われます。
とはいえ、実際に口腔ケアをする際には、「怖くて触れない」という声が挙がっています。
また、炎症などで経過不良なインプラントであったら、判断が必要になってきます。
ご本人が苦痛を訴えず、日常の、食べる・話すの機能に耐えうる状態などであれば、必要以上に撤去を急がないのもひとつだとされています。
上部構造のみを除去のうえ、カバーキャップだけを装着するなども選択肢です。
「速やかに撤収(=撤去)」ではない、慎重さも考えてください、の意見が多いです。
インプラントは、国内で30社以上(世界では100社以上)のメーカーが、パーツによっては、それぞれが独自に開発している現状があります。
ケアを行う、現場での混乱は否めません、本当に頭の痛い問題だと思います。