妊婦さんの歯科治療。
- 2015年05月25日
こんにちは、にしまつ歯科クリニックの西松です。
まだ5月ですけど、だんだんと暑さを感じるようになってきました。
今週は気温30℃超えがみられる日があるそうです。
最近は普通になってきている、「早い夏」が、今年もやってくるんですね・・・。
日常の診療のなかでも、妊婦さんが虫歯や親知らずの痛みで来院されること、よくよくあります。
受診のきっかけで最も多いケースは、神戸市が取り入れている、妊婦さんの無料歯科検診ですが、治療を受けられる、妊娠患者様は増えています。
妊娠されている方の歯科治療については、内容にもよりますけど、妊娠安定期といわれる、3か月~8か月の時期に行うのが、おおむねベストといわれています。
治療の内容も、母体への侵襲の程度が大きくなければ、見合わせることはあまりないです。
気をつける点は、お薬の「痛み止め」で、通常なかば定例的に処方させてもらう酸性鎮痛薬(ボルタレンやロキソニンといったところです)は、胎児への心奇形報告があり、アセトアミノフェン(カロナールなど)に変更、それでも服用してもらわないようにお話します。
親知らず抜歯などは、たとえ比較的楽に歯を抜く事ができても、後の症状には個人差もあり、痛みが出ることもあることを考えれば、出産まで抜歯せず、歯の内部に鎮痛目的の歯科薬剤を詰めるなどで、応急的対応を行うことが望ましいです。
虫歯による「歯痛」での局所麻酔は、産科先生も「アレルギー既往がなければ、まず心配ないです」のコメントで、それらを確認しての抜髄(歯の神経を取る)処置敢行、の流れであったりします。
こうしてみると、妊婦さんの歯科治療には無駄な緊張を避けてもらうような形で、手短に対応していくのがおおいに必要なのかな、と(他の患者様に対しても同じではないでしょうか・・・)。
何事も慎重に、患者様に安心していただける治療を提供したいものです。